今年もクリスマスコンサートを無事開催することができました。
お越しくださったみなさま、お世話になりましたみなさま、ありがとうございました。
前半は、フランスバロック時代の作曲家、マルカントワーヌ・シャルパンティエの「降誕祭前夜のミサ曲」。
この曲を歌っていると、何となく昔ピアノを習っていた頃に練習したバッハの曲が思い浮かんでいたのですが、それよりももう一世代前なんですね。ノイエでは古典~ロマン派時代の曲を演奏することが多かったので、「古い曲が新鮮」という体験でした。
初めて譜面を見たときはわりとシンプルに見えたのですが、当時の流行歌のフレーズをたくさん取り入れたとあって場面転換が早く、なかなか歯ごたえがありました。余裕が出てくるにつれこのミサの醍醐味が味わえるようになってきて、もう少し仕上げたい~!という気分になっていましたので、今回歌わなかった"Credo"も加えて(10分くらいかかる大曲だそうです)また再演の機会があればと思います。
後半は、現代イギリスの作曲家、ウィル・トッドによるクリスマスキャロルのアレンジを中心に4曲。
キラキラしたピアノと色鮮やかに移り変わる場面構成が印象的な"We Three Kings"にほれ込んで選曲をしました。
ピアノに加えてオルガンにも伴奏していただきましたが、重厚感や華やかさの幅がぐっと広がって、演奏会本番は前で振っていてとても気持ちよかったです(初めてのオルガン合わせでは、だいぶテンパってましたが…)。
当初は2か月ほどの短い練習期間でリズムのややこしい英語の曲を選んで大丈夫かな…と心配もありましたが、みなさんが危機感を持って練習に励んでくださったおかげで、素敵にドラマチックなステージに仕上がり、いろんな方に好きだと言っていただけたのが嬉しかったです。
さて、コンサートを楽しむということについて少し。
演奏側にとっては、コンサートは一つの節目。
それに向けてプログラムを考え、人にお披露目できるレベルまで毎週練習して、一度きりの本番に臨みます。
また音楽面だけでなく、会場手配や告知活動、打ち上げの準備など運営の仕事もたくさん発生します。
大変なこともありますが、お客さまに聴いていただける本番はやはり張り合いがあるもの。演奏会本番だからこそ発揮される集中力やテンションで、いい演奏が生まれることもあります。
そしてなにより、打ち上げで飲むビールは格別の美味しさです。笑
お客さまにとっては、コンサートは新しい音楽との出会いの場。
シンプルに音の美しさを楽しむのもいいですが、曲の内容や背景を知ると、より奥行き深く面白く感じられるように思います。お客さまにもそれを味わっていただければと、指揮者のMCやお配りするパンフレットを通じてお伝えしています。
また、わざわざ足を運んできてくださるお客さまからすると、演奏だけでなく、会場の雰囲気や団員のお出迎え・お見送りなどもひっくるめてコンサートの体験だと思います。私たち団員にとっても、お一人おひとりのお客さまとの距離が近くなる雲内教会でのコンサートは、定期演奏会とは違う楽しみ・意義深さがあります。
いい時間だったな、とあたたかい気持ちでお帰りいただけていれば嬉しいです。
これからもこういった活動が続けていければと思っています。
by 餅
混声合唱団ノイエ・カンマー・コール
♪ Kyrie(Marc-Antoine Charpentier)
♪ Gloria(Marc-Antoine Charpentier)
♪ Sanctus(Marc-Antoine Charpentier)
♪ Agnus Dei(Marc-Antoine Charpentier)
♪ Personent Hodie(Will Todd)
♪ A Boy Was Born(Will Todd)
♪ We Three Kings(Will Todd)
♪ Amazing Grace(Will Todd)
♪ きよしこのよる(Franz Gruber)
<会場>
神戸雲内教会(〒657-0051 神戸市灘区八幡町1丁目6-9)