みなさんはどんな音楽をしたいと思っていますか?
私は学生時代までは、「すごいなあ」と言われるのを喜びとして演奏していたと思います。
だけどそこに求めるものはテクニックやダイナミクスしかなく心は置き去りでした。
転機は職場での初めてヒーリングコンサート。お客さまは入院中の患者さんが中心。
なんでも良いから企画してほしいと言われ、迷った挙句、学生時代からの親友の協力のもと、誰もが楽しめるような聞いたことのある曲を組み合わせて、連弾とソロによる1時間程度のプログラムを考えました。
仕事が終わってからの練習、準備で大変だったけど、おかげさまで車椅子の方からベッドの方まで、大勢の方々が楽しみに来場くださり、アンコールまでいただいて、みんなニコニコ手拍子などもありのお客さまの息づかいを間近に感じることができる、とても楽しいコンサートになりました。
コンサート後しばらくの間、受付で仕事をしていると毎日のように、何人もの面識のない患者さんから「月の光のおかげで退院できるよ」や「またやってな」や「一緒に音楽したいなあ」などたくさんお声がけいただきびっくり。
それと同時に、ああ、私がやりたい音楽はこれだと思いました。
「すごい」ではなく「よかったな」って思ってもらえる音楽。テクニックももちろん必要だけど、もっと大切な、人の心を動かせれるような心の伝わる音楽。
音を通じて心と心を紡ぐことができたらいいなぁと。
コロナ流行で音楽もなかなか心から楽しむことは難しいかもしれないけれど、自分が奏でる音楽で1人でも多くの方が良かったなあと、心が温まる思いを抱いていただけたら嬉しいなぁと思いながら、そんな演奏ができる日を目指して今は日々ボチボチと頑張っていこうと思います♪
by daichan
混声合唱団ノイエ・カンマー・コール